ブログ「子育て科学日記」

実るほど頭が下がる稲穂かな

今年も、卒論発表会が無事終わりました。
うちのゼミ生は今年も本当に頑張ってくれました。
すべて暗記、パワポも完璧、ミスなく笑顔で聴衆に語りかけるその姿はまるでスティーブジョブス(笑)。

今年はさらに、発表会4日前に、学生さんいらっしゃい!!との某広告代理店さんからの呼びかけに応じてUSJ出張をすることになり、タレントさんと一緒にイベント参加し取材の賑やかしをしてきたという……
なかなかの大物学生たちです(笑)。

この期間、ことさらに濃密に学生たちと接してるので、勢い良いところも見える反面どうしても気になるところも見えてきます。
2日前に修正を指示したのに全くファイルが直ってないのに不信感を抱き聞いてみると、なんやらかんやらの個人的理由があり、昨日のゼミ生の練習にも不参加だったらしい。
この期に及んで、一極集中本気で頑張るができないのはいかがなものか、とは思いますが、人それぞれの価値観はあるので、そこは目をつむります。
が、どうしても許せないのは、それについて私が指摘した際に、「明日までに頑張ります」とか「色々用事があって」とか「……(ニヤニヤ笑い)」とかで返して来る態度です。
今の子は、起こしてしまったミスに対して、最初に出すべき単語をご家庭で教育されてない場合が多いらしく…

そんなわけでひたすら真面目な顔で「申し訳ございません!!」と繰り返し頭を下げる子にたまに出会うと、それが本来当たり前だというのに、「なんて可愛い子だ~(*^-^*)」といとおしく感じられるようになって来ました。相当感度が鈍ってます(笑)。

昨日も、あろうことか論文発表、しかも障害児教育を修めた学生なのに有り得ない差別発言をした学生がいて、きつく叱りましたが、帰ってきたのはニヤニヤ笑いでした。チェシャ猫か!

著書でも書いてますが、私が娘の学校に行くと、先生からは「人生なめてる」「授業中に楽しく友達と談笑してる」「持ってきてはいけないおもちゃを学校に持ってきたので取り上げときました」という御言葉をいつもたくさんいただくので、いつの頃からか会う先生すべてにまずは「不埒な娘で、本当に申し訳ございません!!」と頭を下げることにしています。
(一度も「イエイエよくやってます」などと否定されたことがない(笑))

それを読んだお母様方から時おり「先生、そんなこと学校の先生に言われて黙ってアタマ、下げるんですか!?私は絶対に無理。アンタに何がわかるって思っちゃう。」と言われます。
なるほどな、と思います。
申し訳ございませんの前に言い訳、反抗、ニヤニヤ、は世代間で受け継がれるのですね。怖い怖い。

そんな残念な気持ちを持ちがちな今日この頃、ですが、先日とても嬉しくなることがありました。
アクシスに就労訓練、社会訓練を兼ねてアルバイトと勉強をしに来ているK君。
初めは勉強を嫌がり、教科書を持ってこなかったりすることもあったのに、その日は「課題を仕上げる」と集中して勉強し出しました。
都合3時間も熱心に勉強した姿が嬉しく、代表裁量で「最後の1時間はアルバイトってことにしたげる」と宣言しました(甘い?でも、後付けのご褒美はOKです。本当に私は感激したので)。

それを聞いて、K君は言いました。
「えっ?本当に?いいのかなあ、なんか申し訳ないなあ~」

……社会に出るタイミングはゆっくりかもしれないけど、あんまりスムーズにコミュニケーションは取れないかもしれないけど、「申し訳ない」がちゃんとボキャブラリーとして自分の中に入ってるK君は素敵に成長した子です。
ご両親が、しっかりその心を伝えてることがよくわかります。
あせらず、ゆっくり見守っていきたい、ほとんど親バカに近い(笑)心境です。

私は、これからしばらく少しゆっくりできるので、年末以来の心身の不調を治したいです。
皆様も御身御大切に…

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