感謝する心を作る
6月になりました。
あっという間に今年も折り返し地点が近づきました。
今日は大学の父母会。
最近は大学にもPTAがあるんだ!!と最初に赴任したときはビックリでしたが、もうすっかり慣れました。
子どもよりずっと熱心に授業内容や就職のためのステップをメモするお母様お父様を見ながら、残念ながら子どもの方は、オリエンテーションで同じ話をしたとき、一人としてメモを取ってなかったなあ…と皮肉な気持ちになりました。
就職が決まり卒業も決まって、謝恩会に着ていくドレスを友達と買いに行って、友達が見立ててくれたドレスを写メして母親に送り、「ダメ」と言われて即買うのをやめた4年生の話や、いまだに履修届けを父親に書いてもらう3年生の話を聞きます。
先に生きると書いて「先生」ですが、彼らが学校の先生になって、子どもたちの先に立てるのだろうかと、かなり不安になります。
そんな中、今年の卒業生の中に一人、卒業と同時にタイに行った子がいます。学生時代にボランティアで現地の小学校に入り、ホームステイをし、すっかり溶け込み、どうしてもここで働きたい!!とポジションを探し、現地の小学校で働けることになったそうです。
在学中から枠にはまらない子でしたので、色々手を焼きましたが(笑)、卒業式の日に彼は一人で、教員一人一人に菓子箱を手渡し、深々と頭を下げて挨拶をしていきました。親御さんは出席していませんでした。
近年親子で卒業式に参加する学生は多いですが(最近はお父様も仕事を休んで娘・息子の晴れ姿を見に来ます)、正直、こんな風に教員にお礼を伝えに来る人はゼミ生ですら少ないものです。ずうっと先回りして子どもに関わり続けてるので、卒業できたのは「自分達のおかげ」と、親御さんも思い込んでいるのだと思います。自分達が子どもから手を引かない限り、子どもは人に感謝することを覚えないのになあ、と私は残念に思います。
Q「どうしたらうちの子、就職できるでしょう?」(よくある質問)
A「お子さんから一刻も早く手を離して、人に感謝できる心、それを行いで現せる社会性を作ってあげましょう。」