心が動く幸せ
以前も書きましたが、私ときたら、いつまでたっても何歳になっても、15才の私からずうっと続いているのです。
また、そんな自分を痛感する映画に出会ってしまいました。
「横道世之介」
いつ公開された映画なのかも実は知らないのですが、レンタルで見た日から私は、ふわふわ魂が別世界に浮遊して大変です。
大学生の世之介の日常は、私たち世代の記憶とピタリ重なって違和感なく進んでいきます。
軟弱で流されているようででも確固たる、たったひとつのアイデンティティ…それは「優しさ」。それも作り込まれてないNATIVEの優しさ。
1場面1場面に切り取られたエピソードが世之介の優しさをベースにしていながら、でも、観てる側に次第に、これってただの青春ストーリーとは違うのかも?という不安げな気持ちを起こさせる、そんなトーンを醸し出してくる。
そして中盤、突如確信的に違う色に変わる鮮やかな展開。
その瞬間から私たち観ている者たちは、世之介の優しさが怖くてたまらなくなるのです。
お願い、そんなに幸せな顔をしないで。そんなに笑わないで。
でも、それでも運命は着実に彼を時の流れと共に運んでいくわけで…
…素直に心が揺さぶられました。
揺さぶられ過ぎて、なんと私は翌日から連続で二日間、通学路を間違えてしまいました!!ありえない……が、ちょっとするとすぐぼうっと考え込んでいる自分がいるのです(-_-;)。
いい加減オバサンなんだから少しは落ち着いてよ、と我ながら思います。はい。
でも一方で、本気で感動してしまって無駄なエネルギーと時間を使い込む自分がちょっと愛おしかったりもします。。。
心が動くからこそ人間、まだまだstain’ alive.
そう考えて、しばらくは家を早く出て、道を間違っても大丈夫な体勢にしときます(笑)。
この映画に出会えさせてもらえて、感謝。