逃避で出会った天才青年
こんにちは。秋も暮れゆく今日この頃、皆様はお元気にお過ごしでしょうか?
私は、おかげさまで再び首も回るようになり(笑)、気づくと原稿依頼が6本も貯まってまして…この1-2週間は寝ても覚めても原稿が背後から追いかけて来るような錯覚に襲われつつ、なんとか昨日までに3本書き上げ、送り、ホッとしております。
特に私のような意思の弱~い人間は、締め切りが迫るほど逃避への誘惑が起こってくる…つい、今しなくてもいいことを始めたり、読まなくてもいい本を読み始めたり。
今回は、たまたまビデオ屋さんで目に留まって借りてきた「マイマザー」という映画に惹き付けられてしまい、この映画の監督・主演・脚本を19才で行ってしまった、まさに天才のカナダ人、グザヴィエ・ドランにはまってしまいました。
ストーリーの組み立てもしっかりしていて、人物像もきちんと描けているので感情移入しやすいのですが、それより何より私が魅入ったのは映像の美しさ!
どのシーンも計算され尽くしているようで、一枚一枚静止画にして、パネルにして飾っておきたい!!
立て続けに、「私はロランス」「トムアットザファーム」を観ましたが(仕事しろって、ねえ……)、特に食事の風景がどれも印象的なんです。「私はロランス」の主人公と恋人の、まだ幸せな時の食事風景は、着ている服とバックの壁の模様がそれぞれに見事にデザインアートで、思わず静止画にして眺めてしまいました。そのシーンがオレンジと赤を基調にしてたのに対して、終盤、離れていく最後のバーのシーンでは、見事に青のグラデーション!!これも本当に美しい絵、です。
トムアットザファームは今公開中です。
ちょっと怖いですが(最後に余韻が残る…)、やはり1カット1カットが美しい。
いずれの作品も、特に母子の共依存的関係が描かれる、という共通するテーマ性があって、どうやらドランさんの自身の体験がベースにあるらしいです。そんな点も興味深く、この天才青年(現在25才!!)から目が離せません。
その他、アクシス会員さんのおオススメ作品とか、アクシススタッフ上岡さんのオススメ作品とか、ひたすら逃避に走って良い作品に数多く出会えました♪
それらのお話しはまたの機会に……