若いときの苦労は宝物
昔私は母親から、「あんたみたいなお金の使い方をする人間は、将来ホームレスになる。」と予言されました。
私が友人のための誕生日プレゼントに、当時のお小遣いからすれば結構な金額を使ったときのことです。
その母親は、患者さんから頂いた贈り物を「こんなものいらない」と熨斗を外して包み直して、他の人へのお遣い物に回していました。
私が現在持っているポリシーは、ほとんどがこの母親との生活の中で「ん!?これ絶対違うよね」と疑問に思ったことを、膨大な読書の中から関連する、もしくは示唆される内容を拾い上げ、「だよね!!」と確信し、「ならばこうなるはず」と自分なりに作り上げてきたものです。
中学、高校時代は本当によく物を考えていたなあ、と思います。
だからといって、高校生の私一人の力では強大なる親の考えを変えることなど到底不可能であり、息苦しい家庭生活の中で「いつか必ず自分の理論を証明するために医者に、研究者になる!」と思いを強めるのみでした。
「思い」が原動力になって勉強ができたのは、今思えばありがたいことでした。
おかげさまで、私は母親の予言に打ち勝ち(笑)、ホームレスを免れました♪
今、たくさんの患者さんやアクシスの会員さん、そして講演会に来て下さる方達が私に共感してくださっているとするならそれは、ただ理論を学んだ研究者兼医者というだけではなく、本当に苦しんで育ってきたサバイバーとしての私もあるからだと思います。
そう考えれば、苦しい家庭環境もネガティブに捉えるものだけでもなく、そこで深く考え、考察し、何が一番大切かを見極める目を養えれば、意外にお得かも。と、今では言えます。
だから今苦しんでいる子どもたちに私は、そんな気持ちを込めて「今、苦労している経験は、いつかきっとあなたの宝物になるよ。だから大丈夫!」と、接しています。
能登半島の千枚田です。本当は千枚以上あるらしいですよ♪
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