Handsome woman
昨年度の大河ドラマになった新島八重さんを称して、ハンサムウーマンという言葉が良く使われてましたね。
私は、アメリカにいるときにこの言葉を知り、女性にもハンサムという形容がアリなんだ、と新鮮に思った記憶があります。生来女らしくない私でも、beatifulとかgorgeousなんて形容詞よりずっと到達できそうで、その時以来、handsome womanは私の目標となり、今に至ります。
まだまだではあるのですが、でもどんなに忙しくてもキリッとしててカッコいい女、でいつづけようと努力はしているつもりです。そんな「ハンサム維持」に欠かせないのが、上を目指し続けること、です。
例えば英語にしても、それなりのレベルに達するのは比較的容易です。特に私のいた学校はアメリカ人の先生が徹底して発音とリスニングを鍛えてくれるので、高校卒業時にはまあ誰でも普通に聞いて話せるようになります。でも、ここで満足せずに、もっと上を、カッコ良さを目指して努力することが私は大事だと思うのです。例えば上司に時間外に物を頼むときに”Can you do it?”か”Will you please do it for me?”かはたまた”I’m afraid if it’ll bother you, but could you please….”から始めるかで全く相手に与える印象も相手の気分も変わってくる、だとしたら一番相手が気持ち良くなる言い方をさらっと口から正しい発音で出せるまでいつも練習しておくわけです。英語の小説を読むことも、微妙なニュアンスや比喩表現を覚えるのに役立ちました。そういう、平時(笑)の地道な努力が、不意にきたチャンス(私たちの場合は、アメリカから講演会をしにやってきた教授の観光案内を仰せつかった時に、全く予定されてなかった自分達の研究を完璧に、礼儀正しくプレゼンできたお陰でアメリカ留学が決まりました)を逃さず、上を目指していけるハンサムウーマンへの道となりうるのだ、と信じています。
昨日、うちの子が、「お母さんの言ってた『上を目指す』ってこと、ちょっと分かってきたような気がする。ネイティブの先生の質問にだいぶすぐに答えられるようにはなったけど、まだまだ帰国子女の友達には及ばないのが悔しい。もっとうまくなりたいと思うのだけれど、そもそも知らない単語は聞き取れる訳がないから、会話だけでは限界がある。だから、地道に単語を覚えていって、いつ会話のなかで出てきても聞き取れるように訓練していこうと思う。」と言ってました。そう、単語はテストのために暗記するものではなく、自分をよりハンサムに上げていくためのツールなんです。
そういう意味で、高校生になった時、「自分はhandsome woman(もちろんmanでもいいけど)になるために勉強するのだ」と考えられる脳が子どもにできてるのとそうでないのとでは、随分勉強に対するモチベーションが異なる原因となり得てしまうわけで、改めて脳育ての重要性が実感されます。