おしゃれについて
最近私の周りの男性陣が、少しずつおしゃれに目覚めてきて、毎回その装いを見るのが楽しみです。
最近は男性の洋服も素敵なデザインのものが増えてていいですね!
先週末には夫と共用のバッグを購入しました。自分専用に買うには高いかな、と思うものでも二人で共用と思えばなんだか許される気がしてしまいます。
娘と共用と言うのは想定内でしたが、まさか夫と共用するとは…まあ、良いことです。
私自身は、生まれてからこの方制服を一度も着た事がないので、特に中高生のときは毎日着るものに苦労してました。
同級生たちは皆毎日素敵な服をとっかえひっかえ着てて、それを見ながら学んだおぼえがあります。
中学1年の最初の家庭科の授業で、100枚入りの色紙とデザイン画を渡され、色紙を切り貼りして色彩感覚を養う訓練をされたのも今では懐かしいです。
その家庭科の授業で、繰り返し言われたのが『TPO』を考えた服選びです。その日その時いく場所と目的を考えたファッション、です。
つい数ヵ月前まで小学生だった私には難しすぎる話だったのですが、でもその言葉だけは、しっかり脳に刻まれました。
本当にTPOが実感されたのは、アメリカにいるときです。
セントルイスシンフォニーには当時SLATKINという有名な指揮者がいて、私達は毎年とっても良い席のシーズンチケットを買って毎月シンフォニーホールにコンサートを聴きに行っていました。
そこでアンネ・ゾフィ・ムターのチャイコフスキーバイオリン協奏曲に私はノックアウトされたのですが、それはまた別の機会にお話しするとして、そのシンフォニーホールは本当に普段暮らしているアメリカ片田舎の街とは別世界でした。通常、アメリカ人は年間通して短パンTシャツで暮らしているのですが(どの家もセントラルヒーティング完備なので)、その日その時そこに集まった男女は、美しいフォーマルドレスやスーツで
身を包み、ゴージャスな宝飾品で飾るのです。
私達のボスもシーズンチケットホルダーなので、ロビーで時折会ったのですが、いつも長身にシックなスーツ、蝶ネクタイがとてもステキで、普段ラボで会う姿とは一変してて惚れ惚れしてしまいます。きっとヨーロッパでは更なるTPOがを意識したファッションがみられるのでしょうね。
そういう経験をして帰国すると、日本人は、普段着とハレの日の装いにあまり差が見られない、というかちょっと間違ってるよ!!っていうことが多い気がします。
授業を受けるのに、小学生がバサバサした長い髪を縛りもせずにふわふわレースのドレスを着てたり、大学生が妙に露出が多すぎる服装をしているのを見るにつけ、いかがなものか、なんておばさんとしては思ったりしています。装いだけでなく生活にもメリハリがないこととちょっと関連しているのかも。親御さん世代からの姿勢の反映ですよね。
私は、自分の経験から、普段の生活では活動に支障を来さない短パンTシャツ、縛った髪で過ごし、週末に家族で着飾ってお出かけをする、そんな習慣を小さい頃から繰り返していれば、自然にTPOが脳に刻まれ、国際社会に通用する人間に育っていくと思ってます。
幼児期から子どもの英会話教室に支払い続ける総額を思えば、月に一度のコンサートや演劇の費用は安いものだと思いますよ。