ブログ「子育て科学日記」

医道は哲学

皆さんGWはいかがお過ごしでしたか?

私はおかげさまでアクシス三昧(笑)、いらして下さった皆様ありがとうございました♪
そんな中、5日に国立科学博物館の特別展「医は仁術」に行くことができました。
解剖学者(?)の夫と江戸研勉強中の私、そして一応二人とも小児科医ですから大興奮!!
貝原益軒の養生訓や杉田玄白の解体新書の本物!素晴らしいお宝がこれでもかと並んでて、感動を越えて興奮のし過ぎで疲れてしまいました。

中でも江戸後期の緒方洪庵先生がお書きになった書に「医者は自然の臣なり」と書いてあるのを見て、私は涙が出そうになりました。

今、医学は余りにも進歩してしまってこのシンプルな事実、つまり人間は自然の一部分であるということを忘れがちだと私も思ってました。
まず、私達はヒトという動物で、地球上の生態系の一隅に生息していることを思いだしましょう。そうすれば地球の営みのリズムに自分の体を合わせて生活することの大切さは自ずとわかるはずです。

貝原益軒の養生訓も今改めて読むと感動します。
医師でもない益軒先生が自然と、そして自分の体と真摯に向き合って得た「養生」の道は、極めてシンプル、でも極めて真実です。すごいですよね。

私は、医師になって今年で27年目ですが、今改めて医師は知識だけでは成り立たない職業だと確信します。
知識と経験を重ねた上で独自に獲得した哲学があって初めて本当の医師になれるのではないでしょうか?
私も死ぬまでには洪庵先生や益軒先生のように独自の医道を哲学できるようになりたいものだと心から思います。

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