ブログ「子育て科学日記」

無表情な母

先日、スーパーで買い物をしていたら、推定2歳くらいの可愛い女の子が走り回っていました。
手には塩じゃけ4切れパック!
お菓子ならともかく、塩じゃけとはなんと粋な・・と私は微笑ましくその子を見守っていたところ、後ろから追いかけるお母さんがやってきました。
急いでいるのか、ほぼ無言でその子から塩じゃけパックを奪い取りレジへ。

当然のごとく、火がついたような大きな泣き声が響き渡りました。
「あ~あ、この後どうするんだろう、このお母さん」と思い、ちょうど私もレジが終わったので、尾行開始(笑)。

すると、レジが済んだお母さんは、またも無言のままその子をさっと横抱きして駐車場へ。
じたばたしている子を全く見ないし、表情も全く動かさない、もちろん声掛けもなし。
ワゴン車の後部座席に設置してあるチャイルドシートにどすっと(ほんと、そんな音がしました)子どもを置き、またも無言・目を合わせない・無表情のままチャカチャカベルトをかけ、運転席に乗り込み、出発。

見事にお母さんは最初から最後まで表情がありませんでした
これが私にはとっても怖かったんです。
もちろん笑いの表情も、そして怒りの表情すら見られないのです。
ただただ能面のように真一文字に唇を引き締め、前だけを見つめていた運転席の横顔がとてもとても怖かったです。

お母さん、子どもは大人の表情を見て脳を育てるのですよ。
いつも笑う必要はありません。
むしろ喜怒哀楽、色々な表情と共に声音も変わる、そんな人間らしい姿を大人に毎日毎日見せてもらえることが、子どもにとっては重要です。
腹が立つときには怒って見せてあげてください。
低い声で脅しの一言も言ってやってください。
その代り、嬉しいとき、楽しいときには顔面筋全部動かして笑った顔を作って見せてあげてください。
高いコロコロした笑い声を響かせてあげてください。
そのすべてが、子どもが大きくなり、たくさんの人の中で社会生活を円滑に送る時に役立つ財産になるのですよ。
感情を押し殺さずに、どんどん出す癖をつけてください。お願いします。

そう、私は最近、無表情な大人が多いことがとても気になって仕方がないのです。

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