ブログ「子育て科学日記」

心と頭が硬い子が増えている?

最近、というか問題抱えて外来に来るこどもを見ていて一番気になるのが、「硬いなあ~」とあきれてしまうような子が多いことだ。硬い、というのは適切な用法ではないのかも知れないが、結構業界仲間では使っている。簡単に言えば「融通がきかない」「遊びがない」心と頭がカチコチになっている状態。「学校に行きたいけど、朝全然起きられないし、おきても頭痛がするし。。どうしたらいいんでしょうかっ!」と悲鳴のような声を上げて訴える子どもたち。「え~じゃあとりあえずゆっくりおきて調子よくなってから、給食だけでも食べにいったらいいんじゃない?」とアドバイスすると。キっと睨み返して「そんなのダメに決まっているじゃないですか!そんな時間に学校に行ったらみんながヘンな目で見るし、第一勉強が遅れるじゃないですかッ!」たかが中学生やそこらで、こんなことを言えるなんて、なんてマジメなんだろうと一瞬感動しそうになってしまうが、やはりこれは異常だと思うのである。「まあ、いいか」とか「だいじょうぶだよ、きっと」なんていう気休めの息抜き言葉なんか全く掛けられずに育ったのだろうな、と思う。☆はどうしても☆じゃなければダメで、もし間違って★になってしまったらそれは0点、「まあ、星型なのはいっしょだからいいじゃん」なんて考えられないのだろう、親子共々。皮肉なことに、こんな子に限ってどんどん悪循環に陥って、学校に行けない期間が長くなってしまいがちである。逆に「ま、とりあえず給食だけでも食いにいくか~」なんて言ってくれる子はいつの間にかすっかり不登校から離脱してしまっていることが多い。心と頭を柔らかく育てる工夫は、子育てにおいてとても必要なことなのかな、と思う。

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