ブログ「子育て科学日記」

出会いと別れ

今日はかなり私的な話なのですが。最近江國香織さんの「神様のボート」という小説を読んだのですが、その中にすごく衝撃をうける一文があって、この2-3日ずっとひきずっています。それは、「一度出会ったら、人は人をうしなわない。」という言葉です。「一回出会って(心を通じた者同士は)たとえ離れて暮らさなければならない運命でも、あのひとならこんなときどう思うか、とかどんなことを言うか、とか想像することはできる」という意味である、と主人公の口を借りて説明されています。 最近、肉親を亡くしたり、とても大好きな頼りにしている友人が遠くへ引越してしまうことになったり、事情があってあまり頻繁に連絡を取ることができない人がいたり、となんとなくずっとブルーな気分でいる私ですが、この一文の強さに圧倒されながらも、こうやって心の中で一緒に暮らすということができるところが高度な脳を持つヒトらしいつながり方なのかな、なんて考えたり、でもそれってやっぱり底なし沼のように深い寂しさだなあ、なんて思ったり、かなり反芻しつつ引きずっております。

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