ブログ「子育て科学日記」

カオグロガビチョウと十月桜

皆さんこんにちは。

うちの家には庭があり、田舎ということもあり、野鳥が遊びに来てくれます。早朝、入浴しているといろんな声が聞こえてきて、有名どころの鳥さん(ホトトギスやシジュウカラ、キジやオナガなど)の声は、だいぶ聴き分けられるようになりました。

が、10月のある日、朝4時ごろの静まった空気の中で、突然全く聴いたことのない澄んだ高い声が聞こえてきました。「スン、スン」と一定間隔を空けながら鳴いている、その声のあまりのきれいさにびっくりして「なななんだ、この子は誰だ?」とがぜん知りたくなりました。

早速愛読の「野鳥の図鑑」を隅から隅まで繰って、一つずつ鳴き声を確認し「スン、スン」という鳴き声を探しますが・・ない!全然当てはまるものがない!

困り果てて私が頼ったのは、泣く子も黙るインターネット。「野鳥 鳴き声」と入力すると、たくさんの音声データが出てくる出てくる。でも、鳥の名前がわからないので、アップされてる音声データを一つずつ聞いていくという作戦に。

すると!何十個めかのクリックであの「スン、スン」が聞こえてきました。びっくりです。名前を確認すると「カオグロガビチョウ」とあります。鬼の首取った~!と得意げに「カオグロガビチョウ」と検索すると、トップに出てきたのが「国立環境研究所 侵入生物DB」なるページ。どうやら、東南アジア原産の鳥らしいのですが、愛玩鳥から野生化したなどして、1980年代ごろから日本で野鳥として観察されるようになったとか。害鳥扱いですが、鳥さんに罪はないですよね。本当にきれいな声です。最近毎朝来てくれてます。

で、それから何日かあとの話。見事な秋晴れの11月のある日、私は仕事で船橋方面へ。中途半端に空いた時間にエクササイズ!と、3キロほどの道をあるいていたところ、川沿いの散歩道の樹木にピンクの花がいっぱい!「え?サクラ?」木肌の感じも桜だし、花の形もやや小ぶりながらまごうかたなくサクラ。近づいて、満開の花のもとにたたずみ「なぜに桜?温暖化で狂い咲き?」と眺めておりました。

そこにウオーキング中の女性が通りかかりました。このチャンスを逃してはなるまい!と私は「あのっ!」と声をかけました。「これ、サクラ・・・ですよね?」と聞くと「そうよ~今日は満開ね~」と気さくに応じてくださった女性。「これって温暖化とかそういう・・?」と尋ねると女性はあははと笑い飛ばし「違う違う、これはね、『十月桜』っていって、秋に咲く品種なのよ」と教えてくれました。なるほど、ホントだ、良く見たらちゃんと札がかかってた~!

この二つの出来事、どちらも私の「知りたい!」を満足できて、なんだか得した気持ちになれました。でも、正解に到達する方法が全然違いました。1つはいかにもイマドキな「ネット」という無限に広がる情報の網に上手な餌を撒いて正解をひっかけて探してくる方法、そしてもう1つは、「正解を知っている人に聞く」という実に古典的な方法。少なくとも私が子どものころは前者の方法はなかったわけで、好奇心を満足させるための情報の山、宝の山が自宅のPCの中に広がっているってなんて素敵なことなんだ!と思います。でも一方で、自宅のPCの前にいさえすれば、「知った」気になる危険性も多くあるのだな、と思います。発達中の子どもの脳をバランスよく育てるためには、ネットの検索ももちろん重宝ですが、実際に家族や友人、町中ですれ違った大人たちに「聞いて、教えてもらう」情報収集も絶対に無視できないことを伝えたいですね。

ちなみに、3㎞だと思ってた散歩道は実際は迷いながらさまよったため、結果6㎞くらい歩く羽目になってしまい、翌日より私はまたまた腰痛&坐骨神経痛を発症したのでした・・とほほ。

ページの先頭へ