想いのキャッチボール
昨日、いつもお世話になっているTさんとごはんを食べているときに「そういえば」とこの話をしたら、とっても感激して下さったので忘れないようにブログに書いておきます。
ここにも書きましたが、先月末に石川県で1泊二日で3か所の講演会を行ってくるという、まさにドサ周り地方巡業的企画がありまして。石川県の教育委員会生涯教育課の課長以下スタッフの皆様に大変お世話になりました。
講演会そのものは、主催者の心意気がしっかり現れていて参加者の皆さんもとても熱心に聴いて下さり、私はとても楽しく気持ちよく話させていただけました。そして、石川県内にまたがる会場間の大移動は、生涯教育課のSさんが運転するカッコいい車で請け負ってくださいました。
最初は課のほかの職員の方も乗っておられて、楽しく話をしながら移動していましたが、最後に宿までお送りいただくときにはSさんと二人になりました。そこで、私はず~っと気になっていたことをSさんに言いました。「竹内まりやさん、お好きなんですか?」車内ではずっと低音量でまりやさんのCDがかかっているのを私は最初から気づいていたので・・・・私は何を隠そう山下達郎さんが大好きで、ライブも一人でどこにでも飛んでいくわけなので、当然その後は盛り上がり「やっぱりまりやさんと達郎さんが結婚したのは偶然ではなく必然ですよね」なんてしゃべってました。で、無事お宿に着き、翌朝、早朝にお迎えにいらして下さったSさんの車に乗ったとたん「!!」。そう、車内では達郎さんの曲がかかっていたのです。
もちろん、引き受けたお仕事ですから頑張ってはいますが、初日は飛行機から降りたとたんに(なぜか飛行場に講演会会場が!!)2時間の講演+取材、その後は大移動をしてやっと宿についたと思ったら、ほっと一息するのもつかの間、また翌朝早朝から講演会やら面会やら取材やら・・・一瞬の隙もなくまた飛行機に乗って帰宅、という強行軍スケジュールです。二日目の朝、正直ややグレーな気持ちで車に乗った私が、とたんに笑顔になったのは言うまでもありません。
たぶんSさんも、私が来る二日間のために、しなければならない他の公務が滞ったり時間外の業務が発生したりして大変だったと思うのですが、でも、そんな大変な中私のために夜私を送ってご自宅に帰られてから、達郎さんのCDを用意して下さったのだろうと思うと、本当にうれしくて大感激しました。
こういう、想いのキャッチボールは、「思っているだけ」では絶対に始まらないことですよね。もし私が、気づいたとしても「あ~竹内まりやさんが好きなのかなこの人は」と「思っていただけ」だったら、その後の展開はなかったわけです。お互い嬉しく楽しい気持ちになるためには、言葉を使ってやり取りをすることがどうしても必要なことなのです。失敗する可能性を恐れるのか、それともそもそも興味が生じない、つまり好奇心がないのか、今の若い人はなかなかこの「最初に言葉を発する」ことができないと感じます。
聞けば、生涯教育課の皆さんは課長以下本当に皆さん仲良しで、一緒に釣りにいったりホームパーティーをしたりして絆を深めていられるということで、皆さん全員とても暖かく素敵な人たちでした。だからこそ、Sさんにも自然に言葉をやり取りして下さって、それを介して想いのキャッチボールをすることができたのだと思います。
本当に皆さん、ありがとうございました。新幹線もできることだし、また石川県にちょくちょく遊びに行きますね!