ブログ「子育て科学日記」

2014年もどうぞよろしくお願いいたします。

明けましておめでとうございます、と言うにはもう日が経ち過ぎてしまいました。すみません。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年末に、3回目となります「親子キャンプ」を行い、大成功を収めることができました。
参加して下さった皆様、そしてこのキャンプの成功のためにご尽力いただいたスタッフ・ゲストティーチャー・学生ボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
今年は全く後ろ盾がない、本当に私たちだけの手作りのキャンプになりました。(昨年まではキャンプの本家本元、国立青少年教育振興機構の後ろ盾があって「研究活動」と銘打って行ってきました)
総勢50人のメンバーが安全に、そして楽しく、そしてそれぞれがそれぞれの立場で得るものを持ち帰ってもらいたい!というよくばりな思いで、春からずっと企画会議を重ね、準備に奔走してきました。

もちろん、私たちスタッフは金銭面でのやりくりなど統括的な面ではかなり細かく頑張って準備をしました。キャンプ前日にはスーパーに買い出しに行き、ロッジの部屋の人数に合わせて食材を小分けして詰め直したり「これは冷蔵してください」など注意事項を書いたり一所懸命にしました。
(で、当日は「完璧!」と思ってたのですが、あるお部屋でお茶セットを間違えて冷蔵庫に入れてしまったという事件が勃発したらしく(笑)、翌朝気が付くまでお茶が飲めなかった!ということがあとから発覚し、あ~透明なビニール袋に入れとけばよかったのね、など反省点は多々あります)。

でも、キャンプでの細かな備品の準備やデータ採取のための機器の準備、それから大人用と子ども用のしおりの作成やその送付など、学生も本当にしんどかったと思います。私はいろんなことを矢のように次々指示し続けてましたから。
もちろん私は学生たちより100倍くらい忙しいけど、それだからって学生にだってそれぞれ事情があって、いつもいつも自由に時間が使えるわけではないのは承知の上です。
彼らは、成田先生に「できません」と真正面から文句を言ったり、手を抜いてさぼったりする前に、学生同士で強力なタッグを組んでなんとかカバーし合い、指示されたことを仕上げてくるんですねこれが。本当にえらいもんだと思います。

この学生たちの姿を見てしまうと、私はどうしても「人の力」を信じたくなりますし、いつも言っているように「脳は育て直せるんだ、いつからでも」と思ってしまいます。
だって、彼らも3年でゼミに入ったときは右往左往しているだけなんですよ。それがたった1年で見事に変わり、4年生になるとしっかり3年生をまとめてチームを結束して仕事をこなしてきます。
だから毎年メンバーは入れ替わっても、うちのゼミ生たちは常に均質なクオリティーを保っているのです。

20歳過ぎた若者ですらこれだけ育つのですから、ましてまだまだ学童期の子どもなんて、いかようにも伸ばせるというのが私の信念です。
そのカギを握るのは、やはり大人のリーダーだと思うのです。
ゼミや学校なら教員、家庭なら両親ですよね。

私自身は、常にリーダーである場において「貴方たちを信頼して任せる。でも何かあったら私が全面的に最終責任を負う。だからあなたたちは忙しい私に代わって仕事をしてください。」ということを下の人たちに伝えています。
今、掛け持ちでいろんな場でのリーダーをしているので、常に下の人たちの動きを見張ることなんて不可能だからです。
でも、お蔭で、これこそが下の人たちを伸ばすキーワードだなと強く気づきました。
なぜか良い仕事をしてくれるのですよ。皆さん。

もう、おわかりですよね。
そう、家庭でも全く同じです。子どもを信頼して任せる、でも最終責任は取る。だから忙しい母に代わって仕事してね。
このメッセージさえ伝え続ければ、こどもはどんどん自立していきます。

私が、今度立ち上げる「子育て科学アクシス」で大人の皆さんに伝えたいことは、このことです。
アクシスは子育てだけをテーマにするわけではないのです。
今の世の中、とても残念なことに「全力で人を信頼する」経験が少なくなってきていると思います。
でも皮肉なことにというか幸せなことにというか、私自身は、年を取れば取るほど「全力で人を信頼しあう」ことの幸せを身を持って経験することがどんどん増えています。
そして、振り返ってみると、自分の生まれ育った家庭や教育を受けた環境、結婚して自分自身の家庭を築く過程、医者として、研究者として仕事をしてきた環境など、長い人生ですので(笑)色々とありましたが、どの時期よりも今が最も幸せだと思えるのです。
だからアクシスでは、「全力で人を信頼する」ことで、子育ても夫婦関係も、そして人生そのものも絶対に良くなる!ということを基調のメッセージにして、それをより身近に体験できるワークで提供したいと思っています。

キャンプでそのようなワークをたくさん行って参加者の親御さんに体験していただきました。
「頭が軽くなったような気がします」「来た時の私と別人になりました」「楽しかった!!!」
本当にそんな感想ばかりをたくさんいただいたんです!
新しいことを始めるのはとても怖いし、リスクも高いですが、私はどうしても今これをやらなければならないんだな、と強く思っています。
どうか応援、よろしくお願いします!

2014年の初日の出-3日(笑)@愛宕山(笠間市)
息をのむ美しさでした。写真が下手なのでうまく伝わりませんが。

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