ブログ「子育て科学日記」

子どもを早くベッドに入れるには・・

昔アメリカに住んでいた時に「いかに子どもを愛情を持ってしつけるか」(原題How to discipline your child with love)という本を買って持ち帰った。
その頃は基礎研究が仕事のメインだったのですっかり忘れていたが、先日久々に取り出して目を通して見ると、いかにアメリカの子育てと違うか、愕然として大変面白い。特に今社会的に話題となっている生活習慣が、根本的な「常識」レベルで違うことが驚きである。
たとえば、「9歳の子どもの夜寝る時刻がおそくなって困っています。早めにベッドに行かせるためにはどうしたら良いのでしょうか?」という質問に対し、「ほとんどの子に効く魔法の方法をおしえましょう。」と書き出されている。なになに?と興味深々で読み進めると、「8時半か9時になったら、『さあ、寝る時間よ。ベッドに入りなさい。ただし、眠くなるまではベッドの電気を点けて本を読んでいいわよ。』と言うのです。これですべての子どもは大喜びで寝室に向かうでしょう。」と書いてある。
おわかりであろうか。欧米では乳児の時から一人個室で寝る習慣をつけられる。そしてママがお休みのキスをしたら泣いてもわめいても無駄、パチンと電気を消されてしまう。何があっても、眠くなくても、一日はおしまい、「No excuse」と電気を消されてしまう。それから比べれば、天国のような待遇なのだ「電気を点けて本を読める」というのは・・・・!!
さて、これを果たして今の日本で応用出来るであろうか?多分皆さんが思うように、あまりにも文化的土壌が違いすぎて、私も無理だろうなあ、と思う。
でもこの「アメリカの常識」は大きなヒントを与えてくれる。つまり、幼児期に「ここまでしか許されない」という線引きを明確にしておけば、児童学童になって、それを少~しずつ緩めることによって、子どもに「やったあ! 」と喜びを与えられるという事、それによって容易に無理なくその年齢にあったしつけができていくということだ。ある程度厳しい家庭のルールは、実は後々の喜びのために必要なのであるということだろう。
たとえば、生まれてから5年間くらいは「絶対にご飯を食べているときにはテレビをつけない」「夜8時以降はテレビは見ない」ことにしておけばどうだろう。それにすっかり慣れて育った子どもが小学生くらいになったとき、「君ももう大きくなったし、今日は土曜日だし、特別に夜9時までテレビをみていいよ」と親が言えば子どもは大満足、大喜び。このくらいは日本の親たちも真似できるかなと思うのだが・・・・難しいのは「親が」これを子どもが小学生になるまで我慢することだろうなあ・・・

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